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変換
★は変換の結果も同じ種類の分布となることを表す。
正規分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔標準化★〕
- がにしたがうとき、を実数、を正の実数として、はにしたがう。〔位置スケール変換★〕
- がに、がに独立にしたがうとき、
- はにしたがう。〔加法★〕
- はにしたがう。〔減法★〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔総和★〕
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔指数変換〕
- 標本平均はで定義される。が同一のに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔標本平均★〕
- が同一のに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔残差★〕証明
- 不偏標本分散はで定義される。が同一のに独立にしたがうとき、とすると、はにしたがう。さらに、とは独立である。〔不偏標本分散〕
がに、がに独立にしたがうことから、はにしたがう。§カイ2乗分布#Studentのtも参照。
標準正規分布
- がに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔比〕
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔平方変換〕
- がに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔平方和〕
対数正規分布
- がにしたがうとき、を正の実数として、はにしたがう。〔スケール変換★〕
- がに、がに独立にしたがうとき、
- はにしたがう。〔乗法★〕
- はにしたがう。〔除法★〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔総乗★〕
- がにしたがうとき、を0でない実数として、はにしたがう。〔べき変換★〕
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔対数変換〕
カイ2乗分布
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。極限の場合§カイ2乗分布#正規近似も参照。〔総和★〕
- がに、がに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔Studentのt〕
- がに、がに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔F比〕
t分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔平方変換〕
F分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔逆数変換★〕
指数分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔標準化★〕
- がにしたがうとき、を正の実数として、はにしたがう。〔スケール変換★〕
- が同一のに独立にしたがうとき、はにしたがう。極限の場合§ガンマ分布#正規近似も参照。〔総和〕
- が同一のに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔割合〕
- が同一のに独立にしたがうとき、とすると、はにしたがう。〔構成比〕
- がにしたがうとき、はにしたがう。また、はにしたがう。〔指数変換〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。また、が最小となる確率はである。〔最小★〕1
- がにしたがうとき、はにしたがう。また、はにしたがう。〔離散化〕
標準指数分布
- がに、がに独立にしたがうとき、とはにしたがう。さらに、とは独立である。〔Box–Muller変換〕2
Box–Muller変換は正規乱数の作り方を示している。[0, 1)上の一様乱数を、のように変換して標準正規乱数を二つ得ることができる。§標準一様分布#逆関数サンプリングも参照。
ガンマ分布
- がにしたがうとき、を正の実数として、はにしたがう。〔スケール変換★〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。極限の場合§ガンマ分布#正規近似も参照。〔総和★〕
- がに、がに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔割合〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、とすると、はにしたがう。〔構成比〕
- がに、がに独立にしたがうとき、はにしたがう。また、はにしたがう。§ベータ分布#相補変換も参照。〔部分★〕証明
一様分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔標準化★〕
- がにしたがうとき、を実数、を正の実数として、はにしたがう。〔位置スケール変換★〕
- がにしたがうとき、はにしたがう。また、はにしたがう。※は離散一様分布を表す。〔離散化〕
標準一様分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔相補変換★〕
この変換は分布を保つ。プログラミング言語の提供する[0, 1)上の乱数を(0, 1]上の乱数に変えることができる。 - がにしたがうとき、を正の実数として、はにしたがう。〔正のべき変換〕
- がにしたがうとき、を正の実数として、はにしたがう。〔負のべき変換〕
- がにしたがうとき、は符号を変えたにしたがう。〔対数変換〕
- がに独立にしたがうとき、
- はにしたがう。〔最小〕
- はにしたがう。〔最大〕
- がに独立にしたがうとき、を小さい方から番目の順序統計量とすると、はにしたがう。また、(ただし、)はにしたがう。〔順序統計量〕3
- 確率分布の累積分布関数が連続かつ狭義単調ならば逆関数が定義される。これを分位点関数といい、で表す。がにしたがうとき、は対応するを累積分布関数にもつ確率分布にしたがう。このことを用いて目的の分布の乱数を一様乱数から変換して得ることができる。〔逆関数サンプリング〕4
逆関数サンプリングは率直なのでトラブルが起こりにくいが、計算に特殊な関数を要する場合がある。分位点関数の例を以下に挙げる。
- 正規分布
- 指数分布
- コーシー分布
- パレート分布
ベータ分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔相補変換★〕
コーシー分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔標準化★〕
- がにしたがうとき、を実数、を正の実数として、はにしたがう。〔位置スケール変換★〕
- がに、がに独立にしたがうとき、
- はにしたがう。〔加法★〕
- はにしたがう。〔減法★〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔総和★〕
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔逆数変換★〕
パレート分布
- がにしたがうとき、を正の実数として、はにしたがう。〔スケール変換★〕
- がにしたがうとき、を正の実数として、はにしたがう。また、はにしたがう。〔正のべき変換★〕
- がにしたがうとき、を正の実数として、はにしたがう。〔負のべき変換〕
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔対数変換〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔最小★〕
二項分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔相補変換★〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。極限の場合§二項分布#正規近似も参照。〔総和★〕
ベルヌーイ分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔相補変換★〕
- が同一のに独立にしたがうとき、はにしたがう。極限の場合§二項分布#正規近似も参照。〔総和〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔総乗★〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、
- はにしたがう。〔最小★〕
- はにしたがう。〔最大★〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。※は排他的論理和を表す。〔パリティ★〕証明
ポアソン分布
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。極限の場合§ポアソン分布#正規近似も参照。〔総和★〕
負の二項分布
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。極限の場合§負の二項分布#正規近似も参照。〔総和★〕
幾何分布
- が同一のに独立にしたがうとき、はにしたがう。極限の場合§負の二項分布#正規近似も参照。〔総和〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔最小★〕
超幾何分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。また、はにしたがう。〔相補変換★〕解説
多変量正規分布
- がにしたがうとき、をベクトル(は以下)、を行列(フルランク)として、はにしたがう。〔アフィン変換★〕5
標準正規乱数の組をアフィン変換することで、にしたがう乱数を得ることができる。なお、を満たすようなを求める方法には、Cholesky法、固有値分解法などがある。 - がに、がに独立にしたがうとき、
- はにしたがう。〔加法★〕
- はにしたがう。〔減法★〕
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。〔総和★〕解説
- がにしたがうとき、の成分を並べ替えたは、の成分を同様に並べ替えたものを、の行・列を同様に並べ替えたものをで表すと、にしたがう。〔成分の並べ替え★〕
- がに、がに独立にしたがうとき、とを連結したは、とを連結したものを、との直和行列すなわちをで表すと、にしたがう。〔連結★〕5
- がにしたがうとき、をでないベクトルとして、はにしたがう。§多変量正規分布#アフィン変換の一例。〔成分の線形和〕
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔Mahalanobis平方距離〕6
の正の平方根はからのMahalanobis距離である。
標準多変量正規分布
- がにしたがうとき、を次の直交行列として、はにしたがう。〔直交変換★〕
この変換は分布を保つ。標準多変量正規分布が等方的で球対称なことを意味する。 - がにしたがうとき、をのユークリッド長さとすると、は単位球面上の一様分布にしたがう。〔正規化〕
ディリクレ分布
- がにしたがうとき、の成分を並べ替えたは、の成分を同様に並べ替えたものをで表すと、にしたがう。〔成分の並べ替え★〕
多項分布
- がそれぞれに独立にしたがうとき、はにしたがう。極限の場合§多項分布#多変量正規近似も参照。〔総和★〕
- がにしたがうとき、の成分を並べ替えたは、の成分を同様に並べ替えたものをで表すと、にしたがう。〔成分の並べ替え★〕
カテゴリ分布
- が同一のに独立にしたがうとき、はにしたがう。極限の場合§多項分布#多変量正規近似も参照。〔総和〕
- がにしたがうとき、の成分を並べ替えたは、の成分を同様に並べ替えたものをで表すと、にしたがう。〔成分の並べ替え★〕
多変量超幾何分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔相補変換★〕解説
- がにしたがうとき、の成分を並べ替えたは、の成分を同様に並べ替えたものをで表すと、にしたがう。〔成分の並べ替え★〕
- Kyle Siegrist. "The Exponential Distribution". Random.
- "Box–Muller transform". Wikipedia.
- Arnold et al. A First Course in Order Statistics. SIAM, 2008.
- "Inverse transform sampling". Wikipedia.
- Kyle Siegrist. "The Multivariate Normal Distribution". Random.
- Joram Soch. "Relationship between multivariate normal distribution and chi-squared distribution". The Book of Statistical Proofs.