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条件付き分布
★は条件付き分布も同じ種類の分布となることを表す。
指数分布
- がにしたがうとき、を非負の実数として、はにしたがう。〔無記憶性★〕1
無記憶性はのように表される。(条件がでもでも実質的な違いはない。)この性質は、ある出来事が起こるまでにかかる時間の分布が時間経過によって変化しないことを意味する。
一様分布
- がにしたがうとき、を実数(を満たす)として、はにしたがう。〔値を制限★〕証明
パレート分布
- がにしたがうとき、を実数(を満たす)として、はにしたがう。〔値を制限★〕証明
二項分布
ポアソン分布
負の二項分布
幾何分布
- が同一のに独立にしたがうとき、はにしたがう。※は離散一様分布を表す。〔和を固定〕証明
- が同一のに独立にしたがうとき、とすると、はにしたがう。※はディリクレ多項分布を表す。〔総和を固定〕証明
- がにしたがうとき、を非負の整数として、はにしたがう。〔無記憶性★〕1
離散確率分布の無記憶性はまたはのように表される。この性質は、試行が初めて成功するまでの失敗回数(試行回数)の分布が履歴によって変化しないことを意味する。「失敗回数を数える」幾何分布は条件の無記憶性を満たす。 - がにしたがうとき、を非負の整数として、はにしたがう。〔無記憶性(試行回数)★〕証明
「試行回数を数える」幾何分布は条件の無記憶性を満たす。
多変量正規分布
- 条件付き分布の平均
- 条件付き分布の共分散行列
ただし、であり、はをのように区分けしたブロック行列を表す。〔成分を固定★〕2
変換§多変量正規分布#成分の並べ替えによって任意の成分を固定する場合に一般化できる。
多項分布
- 多項分布で成分を部分的に固定した条件付き分布は多項分布になる。がにしたがうとき、とすると、はにしたがう。ただし、である。〔成分を固定★〕3
変換§多項分布#成分の並べ替えによって任意の成分を固定する場合に一般化できる。
多変量超幾何分布
- 多変量超幾何分布で成分を部分的に固定した条件付き分布は多変量超幾何分布になる。がにしたがうとき、とすると、はにしたがう。ただし、である。〔成分を固定★〕4
変換§多変量超幾何分布#成分の並べ替えによって任意の成分を固定する場合に一般化できる。
周辺分布
多変量正規分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔周辺分布〕5
- 多変量正規分布の多次元周辺分布は多変量正規分布である。たとえばを消去したは、からを取り除いたものを、から行目・列目を取り除いたものをで表すと、にしたがう。一般の場合も、消去する成分の添字の集合をで表すと、からに属する添字の成分を、からに属する添字の行・列を取り除けばよい。〔多次元周辺分布★〕5
ディリクレ分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔周辺分布〕証明
- ディリクレ分布で成分をグループに分けて、グループごとに集約(成分を合計)した分布はディリクレ分布になる。成分の添字の集合を部分集合に分割したものをで表し、をそれぞれとすると、はにしたがう。ただし、である。〔グループ化★〕証明
多項分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔周辺分布〕3
- 多項分布で成分をグループに分けて、グループごとに集約(成分を合計)した分布は多項分布になる。成分の添字の集合を部分集合に分割したものをで表し、をそれぞれとすると、はにしたがう。ただし、である。〔グループ化★〕3
カテゴリ分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔周辺分布〕3
- カテゴリ分布で成分をグループに分けて、グループごとに集約(成分を合計)した分布はカテゴリ分布になる。成分の添字の集合を部分集合に分割したものをで表し、をそれぞれとすると、はにしたがう。ただし、である。〔グループ化★〕3
多変量超幾何分布
- がにしたがうとき、はにしたがう。〔周辺分布〕4
- 多変量超幾何分布で成分をグループに分けて、グループごとに集約(成分を合計)した分布は多変量超幾何分布になる。成分の添字の集合を部分集合に分割したものをで表し、をそれぞれとすると、はにしたがう。ただし、である。〔グループ化★〕4
合成分布(無条件分布)
★は合成分布(無条件分布)も同じ種類の分布となることを表す。
正規分布
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。〔正規分布合成★〕6
- がに、がにしたがうとき、条件なしのは倍されたにしたがう。※は逆カイ2乗分布を表す。〔逆カイ2乗分布合成〕7
がにしたがうの部分は、がにしたがうと言い換えても同じである。
二項分布
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。〔二項分布合成★〕6
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。〔ポアソン分布合成〕6
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。〔負の二項分布合成〕6
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。※は離散一様分布を表す。〔標準一様分布合成〕1
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。※はベータ二項分布を表す。〔ベータ分布合成〕1
ベルヌーイ分布
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。〔ベータ分布合成★〕証明
ポアソン分布
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。〔指数分布合成〕8
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。〔ガンマ分布合成〕8
多項分布
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。※はディリクレ多項分布を表す。〔ディリクレ分布合成〕9
カテゴリ分布
- がに、がにしたがうとき、条件なしのはにしたがう。〔ディリクレ分布合成★〕証明
- Leemis and McQueston. Univariate Distribution Relationships.
- Joram Soch. "Conditional distributions of the multivariate normal distribution". The Book of Statistical Proofs.
- Kyle Siegrist. "The Multinomial Distribution". Random.
- Kyle Siegrist. "The Multivariate Hypergeometric Distribution". Random.
- Joram Soch. "Marginal distributions of the multivariate normal distribution". The Book of Statistical Proofs.
- Villa and Escobar. Using Moment Generating Functions to Derive Mixture Distributions.
- John D. Cook. "Student-t as a mixture of normals" (PDF).
〈注意〉証明に現れる逆ガンマ分布をスケーリングしたものが逆カイ2乗分布にあたる。 - John D. Cook. "Notes on the negative binomial distribution" (PDF).
〈注意〉文書中、ガンマ分布のをスケールパラメータ(このチートシートでのの逆数)としている。 - Thomas P. Minka. "Estimating a Dirichlet distribution" (PDF).